kara1216_mathのなつやすみのにっき

私のなつやすみのにっきです。主に数学の話(読んだ数学書の進捗報告)をします(時々アニメと陸上の話もする)

B3なつやすみ(にじゅうはちにちめ)

11:00起床。少しご飯を食べに行くがてらの散歩で2キロくらいあるいて近くのリンガーハットに行った。
のんびり散歩を楽しんだ。そういえば世間一般は夏休みが終わってるので自分は格好も相まって昼間からうろついてる浮浪者みたいな感じなのか?少し気温が低めで寒かった事以外は気持ちの良い散歩だった。
家に帰った後はどうにもすっきりしなかった藤崎のwittベクトルのところを読む。ようやく自分の中で上手く飲み込めたので良かった。とりあえずwitt環が定義されて、それがきちんと可換環の構造を持つことを確かめた。
その後は、今週日曜にやるGalois Groups and Fundamental Groupsを読む。そういえば無限次Galois拡大で有限次の時のGaloisの基本定理が壊れる例ってなんだっけ?ってなって藤崎を参照して、その具体例を見たりそこから色々分離性とかの特徴付け(標数p>0の体が完全体⇔F=F^p)とかその他諸々の主張の確認とかもしてたら進捗があまりなかった。まあ色々復習出来たのでヨシ!
20:00からバイト。
バイトの後は、wittベクトルの続きを読む。シフト写像がwitt環を加法群と見たときの準同型だよとか、上手く直感的に成り立って欲しい性質が成り立ってるよね?とかを確認した後はwitt環におけるFrobenius準同型の定義、それがきちんと準同型になっている事の確認などを読んだ。witt環の環構造がよくわからん多項式で与えられているのでFrobenius準同型も形が変わってくるのかな?と思ってたけどそんなことはなくて素直に定義出来ていた。まだ嬉しさとかはよくわからないけど、それはこの先読んでいって特にAbel-p拡大の章で色々応用されるんだろうなってなってる。
また、色々調べてみたけど結構応用先が広いらしい。望月新一先生のp進Teichmüller理論の紹介とかにも一つの§が割かれているし、他にも東大数理の今井先生のPDFとかが出てきたりした。
優秀な同期曰く今はwitt環がアツイそうなので、せっかくのタイミングなのでしっかり勉強したい。
一通りキリが良くなったので、層ホモを読んだ。直和・直積の定義と普遍性、それと分裂する完全列とか。後はPID上の自由加群の部分加群は自由加群とかの部分を見た。幾何のテストで中断する前までで読んでた辺りなので軽めに復習した。

今日は疲れたのでここら辺でおしまい。

B3なつやすみ(にじゅうななにちめ)

12:00起床。生活習慣がまたズレてきたので困る。ご飯を食べて、層ホモを読む。蛇の補題の証明とかあの連結準同型が自然だよねっていう気分になる補題を示したりした。1度読んでるのでまあ復習ではあるけど、一通り自力で示せたので良かった。レポートで示せってやつがでたのを思い出す。(腕がしんどかった)
その後は藤崎の昨日読んでよくわからなかったところを整理していた。
18:30からバイト。
終わった後は、『ホモロジー入門』を読む。ホモトピー群の定義とそのwell-defの確認の演習を解き直してた。なんとなくお気持ちが分かれば、well-defの確認の時に生やすホモトピーもこうすればええやろ!ってなるんだなってなってた。
その後は院試が終わった先輩に院試の話を聞かせてもらった。もう来年はB4らしい。院試もそうだし院生になったとしてまともにやっていけるのか?とか不安ではあるけど、まあこの手の不安は考えるだけよくない方向に向かうので、程よい危機感位をもっておいて勉強するのが良いかもしれない。院試、そもそもどこを受けるとかそういうのすら決まってないけどまあそれもどこかで自然に決まるはず。

B3なつやすみ(にじゅうろくにちめ)

11:00起床。その後はなんかウダウダしていて何かやった記憶はあんまりない。アティマク10.1を復習して、藤崎のwittベクトルの章を読んだけどwittベクトルの構成に入る前に集中力が切れてしまった。というか日記を書き忘れて二日後に書いているのであまり解像度が高くない。17:00から岩永・佐藤のゼミをした。夏休みで4章は終わらせたいねって思ってる。
20:00からバイト。終わった後に同期に受け取る物があって久しぶりにちゃんと話した。彼も行ってたけど人間には無駄話が必要だなと想う。

B3なつやすみ(にじゅうごにちめ)

11:00起床。ご飯を食べて、12:00から成績開示まで藤崎を読む。巡回クンマー拡大と有限Abel群の指標の話を復習してた。13:00に成績開示があった。経済学Aが得単出来てるが不安でしかたなかったけどなんとかぎりぎり得単出来ていた。これで文系教養が教養卒論を除いてそろったので研究室所属が出来そう。ついでに第2外国語も回収しきれた。良かった。
専門は実解析がゴミカス(まあしってた)以外はまあ点は取れていたのでヨシ。東工大の数学系、何故かB3前期の専門の講義の3/5が解析系で始まる前は個人的にはしんどくなるかな?って思ってたけどなんやかんや耐えた。とはいえ相変わらず解析ガバなのでどうにかしたい。解析以外は単に自分で勉強してるので成績が高めというだけで解析も同じ労力かけたら取れるのかもしれないけどそんな根性がないのでダメ。ある意味講義が解析多めなのはありがたかったかも知れない。自分でやらないので。
その後は藤崎の続き。一般のクンマー拡大について。ここはほとんど桂で読んだことと変わらなかったので復習パートになってた。クンマーの理論は相変わらず綺麗な理論だなって思った。
その後はバイトまで『ホモロジー入門』を読む。いくつか空間対の間の写像に関する演習問題を解いて、その後はホモトピー群(基本群)の定義とそのwell-definedを確かめた。ちゃんと確かめようとすると思ったよりは面倒だった。基本群、定義のシンプルさに反して具体的な計算がとてもしんどいってなってる。

18:30からバイト。21:30くらいまで。私は普段はコミュ障なので女子生徒はあまり当てられない(昔、キョドってたり声があれだったりで生徒にあの先生ってコミュニケーション苦手ですか?みたいな事を言われてたらしくて怖くて泣いてる。)がそろそろテスト期間ということでコマが多く、久しぶりに見たがビクビクしながらやっていた。頑張ってそれを出さないようにしてたつもりだけど中学生、勘がいいのでバレてそう。怖すぎる。
夜は系の同期&部の同期と数学をする。
桂『体とガロア理論』の2章前半のわからなかったところを片っ端から聞かれてそれをさばくってやつをやってた。一つ即答出来なくて、困ったやつがあったけどそれ以外は一通り答えられて良かった。言語化したり、他人にわかる形で表現するのはやっぱりいい勉強になる。話してたら楽しすぎて気づいたら1:30になってた。

明日は少し午前中は軽く走ろうかと思う。午後はゼミがあって20:00~バイト。
そろそろ寝ないとマズいのでここら辺で更新する。

B3なつやすみ(にじゅうよんにちめ)

8:30起床。部活の短距離ミーティングを開く。10:30前くらいまでやっていた。後数回はやる予定。zoomの画面共有、もう少し滑らかにならないかしら。
その後は洗濯したり、少し家事をした。少ししただけでとても疲れるので独り暮らししたら多分部屋で1人干からびる。誰か養ってください(n回目)
ご飯を食べて少し昼寝をして、13時過ぎから藤崎の続きを読む。二項多項式のところと、Abel群の指標の話のところを読む。
二項多項式のところは、これまでに準備してきた二項多項式の既約性の特徴づけを用いて、デカい主張「Fを代数閉じゃない体、Ωをその代数閉包としたとき、Ω/Fが有限次拡大となるならば、-1=i^2となるi∈Ωを一つ固定すると、Ω=F(i)となりそのことからΩ/Fが有限次拡大となるならFの標数は0となる」ってやつを示した。この主張はFが実閉体となることの特徴づけらしい。実閉体の定義などは藤崎の後半とか永田『可換体論』に載ってた。
これ、正標数の体Fが代数閉体じゃないならその代数閉包Ωが必ずFの無限次拡大になるのもびっくりだし、何より条件を満たすFに対してΩがこんなにすっきり書かれるのは非自明過ぎて、ほんまか?って気分で証明を読んでたけど、どうやらちゃんと正しそう。証明もこれまでの体論、体の有限次拡大についてのGalois理論の結果を様々な部分で使っていてとても面白かった。
その後は方程式の冪根で解けるための条件の節達をいったん後回しにして、Abel群の指標の節を読む。この後は、Kummer拡大とWittベクトル、Abel p拡大の節に入る。一応夏休みのメインテーマの一つ(Witt環についてと正標数のAbel拡大)なので、焦って詰め込みたくないので1度方程式の可解性の辺りは飛ばすことにした。一応桂で読んでるのと、おそらくこの部分の主張はWittベクトルの節に使われてなさそうだったので。

17:00くらいまでやってた。その後は久しぶりに複素解析に触れた。髙橋礼治『複素解析』を正則性の辺りから、コーシーの積分定理の節の途中(コーシーの積分公式の証明の前)までざっと読んだ。あーこんなことしてたわみたいなガバ記憶が少し定着したかも?とはいえ定期的に複素解析に触れないとまじですべて忘却しそう。(実解析さんは忘却し始めてる。うおおおおおおお)
実解析さん、後期で関数解析の講義あるしそこで思い出せばええやろって言ってるけど普通にすっからかんに抜けててついて行けなかったらウケるな(いいえ)。
当たり前だけど解析も使うのでサボってたら痛い目を見そう。痛い目を見てからやれば良いという説もある。
20:00からバイト。疲れた。
夜は少し『層とホモロジー代数』を読む。なんとなく、図式の定義の辺りから読み直してた。初学の時はfive lemmaとかsnake lemmaの見た目でビビってうろたえてたけど慣れるとわりと見通しよく示せるようになるんだなって気分。これも少しずつ読んでいってB4に入る前に一応一通り目を通しておきたい。

B3なつやすみ(にじゅうさんにちめ)

11:00起床。何もやる気が出ないので、しばらく布団の中でウダウダしてた。本当に何もしないのもあれなので、布団から出ずにすぐ横においてあったトゥー多様体の§7をパラパラ読んでた。射影空間が多様体なことを確認するのに自分の知らなかった3つ目の方法でやっていて面白かった。一般に位相空間Xとその同値関係~に対して、π:X→X/~を商写像とし、X/~に商位相を入れる。またπが開写像であるとする。この時、S⊂X×XをS={(a,b)∈X×X:a~b}が積空間X×Xで閉集合となる事は、X/~がハウスドルフ空間となる事と同値になる。これを使って、射影空間のハウスドルフ性を示していた。
元々知ってたのは直接2点を分離する開集合をものと、ハウスドルフ空間への有限変換群の作用による商空間はハウスドルフっていう坪井幾何学1に載ってたやつ。(特に射影空間ではハウスドルフ空間としてS^n、有限変換群としてZ/2Zを取る)まえ調べたときにもいろいろな方法があったのでホーンってなったけど、こういうたくさんの別証を眺めるのは面白いですね。

その後は、ご飯を食べて藤崎3章を読む。2項方程式の節。体上の2項多項式の既約性に関してはこんなに完璧にわかっているのかってなって驚いたけど、2項多項式っていう最も単純な多項式すらこんなに既約判定がしんどいんだなってなってる。集中力がゴミカスで全然読めなかったので、今日はのんびり過ごそうってなる。とはいえもう夜なので数学以外の何かをするエネルギーも残ってない。とりあえず惰性で『ホモロジー入門』の昨日の演習の解き直し&続きを少しやる。
これ、本文の途中に演習が挟まれてる形式なので一応一通り解こうとしてるけど、初見でどこまで解くことを想定されてるのかしら。かなりヘビーな物も最初の方から載ってるのでなかなか大変。途中心折れて飛ばし飛ばしになりそう。

B3なつやすみ(にじゅうににちめ)

9:30起床。ご飯を食べて食休みして10:30からアティマク10章1節を読む。完備化の最初のところ。位相群に関する補題が昔読んだ時は微妙にしっくりこなかったけどようやくしっくりきた。完備化された位相群が完備なことを示すのに使う証明でsnake lemmaを用いていたのがsnake lemmaすげーってなってた。こんなところにも使えるのかって思ったけどそもそもの形がたしかに汎用性のある形をしているのでまあって気分。

その後は12:45にお昼ご飯を食べて14:00から藤崎3章を読む。pを奇素数、Kをp分体としたとき、K/Qの中間体の正規底の決定、またそれを用いて間接的に様々な多項式のGalois群を決定したりした。久しぶりに高校数学みたいな計算をたくさんしたのでかなり疲れた。とはいえこういう計算をサボっていると腕力がカスになるので定期的に必要な気がする。というか腕力がカス過ぎるのでこういうのをたくさんやる必要がある。
その後は1時間程お散歩した。お散歩した後、夜ご飯を食べる。食休みをして、夜は『ホモロジー入門』を読んだ。1章2節のところ。演習問題がワラワラあるパートだったのでそれを捌いていた。捌いていたとか言ってるけど普通に一つ解けなくてカスってなった。S^nをn次元球面、D^n+1をn+1次元円板、Xを位相空間としたとき、連続写像f:S^n→Xがある定値写像とホモトピックであることは、連続写像g:D^n+1→XでgのS^nへの制限がfとなる物が存在する事と同値なことを示せ。
ってやつがと面白かった。わりとこういう幾何的な解釈ができる直感的な問題は好き。
これから主に夜は『ホモロジー入門』と『層とホモロジー代数』を交互に読んでいくつもり。