kara1216_mathのなつやすみのにっき

私のなつやすみのにっきです。主に数学の話(読んだ数学書の進捗報告)をします(時々アニメと陸上の話もする)

はるやすみ(にじゅうにちめ)

8:30起床。
9:00~10:30まで「フーリエ解析入門」の次回やる場所を予習する。二乗可積分関数全体のなす線形空間を考えながらフーリエ級数に関して考察していた。Rを周期2πの2乗可積分関数全体の空間、l^2(Z)をZからCへの写像(数列)でΣⅠa(n)Ⅰ^2<∞なる物全体としたとき、Rとl^2(Z)に自然に定まる内積を入れた距離空間を考えるとfにそのフーリエ係数のなす数列を対応させる写像が等長写像になることなどをみた。(パーセバルの等式)この等式は応用解析序論でも習ったけど個人的にはとても綺麗だなと思う。応用範囲も広いし。また、本では講義とはまた少し違った方法を用いていてまた違った良さがあった。具体的には本ではパーセバルの等式を示す上で、周期2πの連続関数が三角多項式で一様に近似出来ることから(チェザロ総和可能から容易に導かれる)最初に連続関数について示し、その後一般の可積分関数に対しては可積分関数を連続関数の列で近似する前にも使った補題を用いていた。相変わらずこの補題が強力だなと思った。次回見るのは、微分可能→その点でフーリエ級数が各点収束やリーマンの局所化補題、また連続関数だけどフーリエ級数が発散してしまう具体例の構成など。いずれもとても楽しみ。

 10:30からはそのまま同期とフーリエ解析をやる。良い核(近似単位元)と呼ばれる関数列を定義し、それが持つ便利な性質(良い核と可積分関数の畳み込みはその関数が連続な点ではその関数自身に収束する、特に連続関数と良い核の畳み込みは一様に元の関数に収束することなど)を見て、その後、ディリクレ核は良い核でないからフーリエ級数の各点収束がデリケートになること、またそれを克服するための良い核の具体例としてフェイール核、アーベル核などを確認した。そこから上で述べた連続関数を三角多項式で近似出来ることなどを確認した。なかなか抽象的だったり大変な議論が続いたのでなるべく丁寧に話した。

 14:30~織田で走る。200のテンポ×3をした。昨日のダメージが少し残っているので今日は軽め。とはいえ2週間ほど前は200テンポすらこなせない体だったのでこれでも少し疲労は来た。 
 
夜は17:15~数学系の集まりに出ていた。なんか新しいコミュニケーションツール(名前忘れた)を使ったりしていた。博士課程の先輩の論文とかのお話を少し聞けたりした。次回も予定は決まっていないがやるらしいので参加したい。
その後は複素解析をやっていた。コーシーの積分定理の条件を少しずつ弱めていきながらついでに得られる様々な興味深い定理(モレラの定理やリウビルの定理)などをみた。ここまでは夏でやった範囲だけど次回からは夏にやった場所を越えるので少し進めるのに苦戦し始めそう。

明日はバイトまで、アティマクや桂代数3をやったり、やるやる詐欺しているホモロジー入門を読もうと思う。結局環と加群ホモロジー代数的理論を読めずに春休み終わりそう。本当は有限群の表現とかもやりたいけどやる余裕はないだろうなぁ…