kara1216_mathのなつやすみのにっき

私のなつやすみのにっきです。主に数学の話(読んだ数学書の進捗報告)をします(時々アニメと陸上の話もする)

B3なつやすみ(さんじゅういちにちめとさんじゅうににちめ)

31日目 11:00起床。ご飯を食べて岩永・佐藤の射影加群のところを軽く読む。引き戻し図形と押し出し図形の普遍性のような命題の辺りの証明を追った。射がn個出てきて、これどこで定義したっけ?ってなったけど、それ以外はわりと分かりやすい議論で助かった。
その後はアティマクの10.2,10,3を読もうとしたけど集中力が終わってたので、腰を据えて何かをやれないからなんとなく『Galois Theories』を斜め読みしてた。一旦キャパ的に厳しいので後回しにしてたけど、やっぱり改めて見直してちゃんと読みたくなった。
18:30からバイト。疲れた。
こんな感じでわりと虚無な一日だった。ずっと家でやってるので少し気分転換が必要そう。

32日目、11:00起床。ご飯を食べて『Galois Groups and Fundamental Groups』の次回のゼミで発表する部分を読み直した。相変わらず、アルティン補題を自明としてるところを修正したり、いくつかある具体例の簡単な確認をしたりした。Abel-p拡大の事をちょうど藤崎で読むので次回は少しそのことを喋っても良いかもしれない。時間に余裕があればだけど。
その後は、家から少し離れたところの喫茶店まで歩いて行った。13:30~17:30までそこで藤崎3章を読んでた。witt環における、シフト写像とフロベニウス準同型の関係、それを用いてwitt環に離散付値(これは元となる環が標数pの単位的可換環で整域の時)を定義し、長さ有限のwitt環やwitt環の標数をみたりした。
 ようやくwittベクトルの環の定義と簡単な性質に関する節が全部読み終わった。割と丁寧に追ったりまとめたりしたつもりだけど、それでもまだ微妙な部分が多い。ただ、途中で黄色雪江とか藤崎の6章とかを見てwittベクトルの環がどんな気持ちで作られたのかは少し分かった。
標数p>0の体Fに対して、W〔F〕を以下を満たすものとして取りたい。
①W〔F〕は標数0の離散付値環となる。またその商体はこの付値に関して完備である。
②W〔F〕の剰余体はFとなる
これを満たす対象として、具体的に構成されたのがwitt環となる。
付値論がまだ知らないので、付値に関することはアティマク9章くらいまでの知識しかないけど、勉強するよいモチベになった。
次回以降は復習も交えながらまずは具体的な応用例の一つであるAbel-p拡大をwitt環で調べる。
古典的な体論、体のGalois理論の一つの目標にして半年間やってきたので、読むのが楽しみ。
その後は、少し戻って方程式の可解性や具体的に多項式のGalois群を計算する練習の節を読む。1度桂で読んでいる内容だけど一応藤崎でも読んでおく。ついでに群論の復習にもなるし。(可解群とか冪零群とか)
後期から4章以降の超越拡大、実体、付値論などを進めるつもり。